いつもは誰が見ても快適なキャンプをしているメンバーですが、その中のおっさんと呼ばれる年齢層の男たちが年に1度だけ、普段の快適なキャンプを捨て、極寒の雪山で生死をかけたキャンプをしているとかいないとか。
そう、今年もあの伝説的イベント「おっさんキャンプ」の季節がやってきたのです。
2019年に第1回目が開催され、今回で3回目を迎える中身の濃い通称「おっさんキャンプ」
昨年の同時期に開催を予定していた第3回おっさんキャンプでしたが諸事情により、約1年の延期となっていました。
その間、SNSを通じて、今回のキャンプについて話し合いを行ってきましたが・・・・その結果、決められたルールは一つ
「焚き火で暖を取り、焚き火で料理を作り、焚き火の炎だけを頼りにキャンプする」
さぁ、焚き火縛りのおっさんキャンプ2022の開宴です。
※1 本当に生死をかけるわけにはいかないので、焚き火以外の暖房器具が出てきたりもしますが、温かい目で見守っていただけると幸いです(笑)
父と子、二人っきりの車内は、男同士他愛もない会話で盛り上が・・・ることもなく、淡々と車を走らせ、気がつけば目的地に到着
今回のキャンプ地は、過去のおっさんキャンプでもお馴染みとなった五光牧場オートキャンプ場です。
標高は約1300メートル、八ヶ岳の麓にある野辺山高原に広がる元牧場の広大なキャンプ場
野辺山の過去最低気温は2012年2月に記録した−26度
(気象庁調べ)だそうです。
この週末はここまで気温が下がることは無さそうですが、それでも-15度にはなりそう(汗)
まさに極寒と呼ぶにふさわしいキャンプ場です。
こんなところで焚き火縛りキャンプって本当に大丈夫なの?
もう不安しかありません。
サイトに到着後、すでに設営を始めているおっさんたち
(敬称は省略させていただきます)に挨拶して、本日の寝床の設営に取り掛かります。
今回の寝床は、我が家のソロ&デュオ幕
テンマクデザインのサーカスTCの旧モデル
年に1、2回張るかどうかの貴重な幕です(笑)
正午を回ったころには、今回参加のメンバーが全員集結
簡易的なおっさん村の出来上がりです。
将来のおっさん候補も長男以外にもうひとり参加
味見のために、ファーストバイトいただきました(笑)
お味は・・・・激ウマで、みなさんにも大ウケでした。
宴は、まだまだ続きます。
この日のためにふるさと納税でGetした鉄フライパンで、お好み焼き
キャンプでお好み焼きも鉄フライパンを使うと簡単です。
この時間になってくると、気温は‐10度まで下がり、お好み焼き用に出していた豚肉は一瞬でカチコチ
こんなに寒いのに、ぶるぶる震えながらも3本目のビールを開けてしまいました。
酔えば寒さも気にならないはず。
まぁ、そんなこともなく、飲みすぎたせいでややフラフラの出来上がり状態(汗)
そんなときに、いただいた暖かい麻婆豆腐
酒よりもこっちの方が温まるね。
おっさんたちが凍えそうな中、必死に焚き火で暖をとっていたころ、子どもたちはというと・・・
フジカハイペットでヌクヌクのサーカス内でタブレットで映画鑑賞
入口は空気の循環のために3分の1くらい開けてましたが、焚き火だけのタープ下とは雲泥の差
写真では寒そうにしてますが、外気温に比べるとめちゃくちゃ暖かかった。
えっ?部活は??
凍えるほど寒い夜、気温も‐12度まで下がりました。
予報では雲が広がり、雪が舞ってるはずの天気でしたが、タープの外に出ると雲の切れ間に薄っすらと星々が輝いています。
星が見えている!?ということは、これは部活の時間・・・のはずが、誰も腰を上げない。
いつもなら我先にと自前のカメラを手に星を撮り始めるはずのナチュログ写真部員たちもこの寒さに心と体をやられたようです。
それならばと、まだこの中でも比較的若い私が先陣を切りましょう。
最近、カメラとレンズを新調し、今回のキャンプがレンズのデビュー戦
人気爆発で注文してから届くまで数か月待ちといわれているキヤノンのRF16mmF2.8STM
今年中に届けばいいなって思ってたのに、奇跡的にキャンプの数日前に着弾
これは是が非でも使わなければッてことで、寒さに凍えながら星を撮ったのに・・・・
やっちまった(汗)
星を撮り終え、タープ下に戻って、凍えた体を温めるため焚き火に当たります。
が、全然温まりません。
気がつけば本日最低の−15度
寒すぎて、いつもは陽気なおっさんたちの口数も極端に減っていきます。
寒さって、人を無口にさせるんですね。
勉強になりました(笑)
そして、気がつけば限界を迎えたおっさんたちはタープの下から離れていき、誰もいなくなったのでした。
解散後、眠気もピークを迎え、疲労困憊でしたが、どうしても行ってみたくなった五光牧場名物の展望台に一人でチャレンジしてみることに。
ヘッデンつけて、雪道を歩きます。
そして・・・道がわからず辿り着けませんでした(笑)
途中の炊事場あたりで諦めて写真撮影
極寒からの生還
朝、6時に起床
キャンプだと必ず1回は夜中に起きてますが、今回は珍しく爆睡
外は極寒だったみたいですが、我が家のテントはフジカのおかげで人が生きていけるほどの快適な暖かさでした。
夜は明けきらず、まだ静けさに包まれた五光牧場のフィールド
寝袋の中で芋虫状態で膀胱破裂の危機を迎えモジモジしてましたが、我慢の限界を迎え、トイレへ急ぎます。
昨晩降っていた雪は止んでいましたが、積もった雪は‐10度越えの気温で氷のようにカチカチ
歩くとザクザクと音がします。
たぶん寝てた人にはかなりの騒音だったはず・・・・ごめんなさい(笑)
さて、トイレから戻り、一人カメラを片手に雪道行脚
目指すは、昨晩辿り着けなかった展望台
地図を見ながら進むと、思っていた方向とは90度ほど違っていて、歩くこと5分ほどで
意外と近かったのね。
けど、昨夜はまったく道がわからなかったので、途中でやめてほんと正解でした。
思っていた場所は山の上の方だったので
あのまま行ってたら遭難してたと思う。
途中にあった何かの足跡
野兎?野鹿?なんでしょう。
展望台からの眺望は、大パノラマで壮観でした。
ここから星空撮りたかったな~
たぶんボケボケの写真だったんだろうけど(笑)
野辺山宇宙観測所の電波望遠鏡もはっきりと見えます。
なんかもう、ピントが合ってるのかどうかわからなくなってきました(笑)
さて、撮れ高は十分、来た道を戻って、サイトへ
まだ誰も起きてない、われらのおっさん村
寒さと静けさが心地いい
薄っすらと車に積もる雪
昨日の雪が舞う天気とは打って変わり、青空広がるいい天気です。
徐々に目覚め始めたおっさんたちは、焚き火の周りへと集結し
昨晩は3つの焚き火台をフル稼働してましたが、なんでだろう、こっちのほうが暖かい。
複数の焚き火より、大きな一つの焚き火の方が暖かいのか・・・
これは勉強になりました。
この知識があれば、雪山で遭難しても一晩は生きていけそうです、一晩だけなら(笑)
さて、朝ごはん
我が家は、ハンバーガー
チルドのハンバーグとチーズをバンズに挟んだだけ
他にも焚き火でピザや
スープから作った自家製ラーメン
も振舞われて、おなかいっぱい
朝から大満足です。
食後は少しずつ撤収作業をすすめ、みんなで展望台へ。
雪の下に氷が隠された自然の罠もあって、転びそうになったり、転んだり、1回行った道なのに行くだけで大変でした。
なんとか辿り着いた展望台は、日の出前に来た時より雲が多く、遠くの方は霞んで見えました。
ですが、それでも相変わらずの素晴らしい眺望
将来のおっさんたちもこの景色を見て、何かを感じたのかな。
2020年の9月、青木湖で初めて会った二人
会った当初から意気投合して二人の世界を作っていましたが、その関係性は今も変わっていません。
次回はいつ会えるのかわかりませんが、たとえ数か月会わなかったとしても、顔を合わせた時にはまた二人のワールドを展開してくれることでしょう。
今後の二人の成長が楽しみです。
また逢う日まで
さて、楽しかった二日間のおっさんキャンプ2022もあっという間に終わりを迎えました。
最初は、「焚き火って暖かいんだ」と思いましたが、‐10度を下回る極寒の中では焼け石に水状態
「あれ?これ、大丈夫??」と不安になるときもありましたが、なんとか生き抜くことが出来ました。
思い返せば、辛かったこともいい経験になり、楽しかった記憶に変換された今だからこそ言える「来年もまたこの地でやりたい」という思い
後ろ髪を引かれる思いで、五光牧場の地を後にしたのでした。