月が燦々と輝くある日の夜
ひとつの思いを胸に、完全装備のたくさんのおっさん達が山の頂(いただき)に集結した。
場所は、長野県塩尻市に悠然と佇む聖なる山「高ボッチ山」
人が活動するには早すぎる陽も昇らない暗闇の山頂
おっさん´Sは何のために集まったのか。
ことの始まりは、昨年の11月
2022/12/03
どぅ~も、miniぱぱ改め霧ボッチぱぱです☆(色々あって、期間限定の改名です。予定では1年間のつもりですが、その経緯は本記事の最後に書かせていただきます。)時は2022年11月、暦では秋から冬へと移り変わる時期だが、平地では冬とは程遠い10月後半の暖かい日々が続き、いまだ冬の訪れを感じ…
2022/12/07
どぅ~も、霧ボッチぱぱです★深夜2時30分集合からの雲海チャレンジという奇行もあえなく失敗しかし、雲海だけが高ボッチ高原の魅力ではない。さぁ、高ボッチ高原の真価というものを今お見せしよう。ということで、おっさんだらけの写真修行in霧ボッチ高原キャンプエリアのつづきです。part1は…
高ボッチ高原から望む諏訪の夜景と大雲海、その奥にある冠雪した日本の心「富士山」
それが一つの構図におさまるという絶景を写真に撮ろうと、この地に集まったのが始まり
日も変わる前から車を走らせ、
早朝2時に麓のコンビニに集結
午前3時に登頂し、極寒に凍える中、雲海を待つこと約4時間
その結果は、霧に包まれた何も見えない無の世界
いったい何のために我々は集まったのか。
そんな意味さえ分からなくなるほどの苦行とも呼べるカメラ修行でした。
あれから1年
高ボッチ高原に眠る神々に祈りを捧げ、リベンジを完遂させるために、昨年のメンバーに加え、新たな仲間と共に大自然へと挑戦するのであった。
集結
自宅を午前10時に出発
昨年とは違い、待ち合わせをせずに、各々で現地へと向かいます。
午前3時、諏訪の町を一望できる「見晴しの丘」に到着
見晴しの丘は、高ボッチ高原のメインストリートからハードルのような階段を上った先にあり、「夜景、諏訪湖、富士山」がバランスよく構図に収まる高ボッチ高原の中でも1番の人気スポット
丘には既に十数人のゴツいカメラを三脚に乗せたカメラマンたちが配置についています。
遅ればせながら、カメラを構えたおじさんの横のスペースに三脚を広げ、カメラを配置し、その時を待ちます。
しかし、横のおじさん、なんだか背格好が知ってる人に似てる気がしますが、暗すぎて、本人かわからず、声が掛けづらい。
そこで、隠れて写真を撮影し、SNSを介して、確認します。
「し◯さんですか?」
隣のおじさんがこちらを見ます。
お互いに無言の会釈
本人確認できました(笑)
まもなく別のおじさん2人も到着するとのことで駐車場にお出迎え
月明かりだけが周囲を照らす高ボッチ高原は、待ち合わせ場所を決めておかないと出会うのも大変です。
ファーストチャレンジ
仲良く4人並んで、諏訪湖へとカメラを向け、雲海談議で盛り上がり、その時を待ちます。
予定では、午前5時頃にはもくもくと雲が湧き出てくるはず。
1年ぶりの高ボッチ高原、こんなに恋焦がれ待たされたのだから、今回は雲海が見れそうな気がします。
さぁ、チャレンジ開始です。
午前3時30分
夜景が最高に綺麗
まだ辺りは暗闇に包まれ、雲海は出ていません。
午前5時10分
雲に覆われていた富士山が少しだけ姿を表します。
が、雲海はまだ出ません。
午前5時30分
明るくなり、諏訪湖がくっきりと見えます。
予定では、そろそろ雲海が出ているはずなんだけど、悲しいほどに、くっきりと諏訪湖が見えています。
今年もダメか、と思ったその時でした。
諏訪湖の上空に雲が出現
小さな雲
しかし、これが雲海の始まりなのです。
雲はあっという間に大きくなり
諏訪湖を覆い尽くそうと、頑張りを見せます。
さぁ、来い!雲海よ!
そんな気持ちで諏訪の町を眺めていましたが・・・
期待は見事に裏切られ、この日、見た雲海は諏訪の町を覆い尽くすことなく、儚げに消えていったのでした。
しかし、昨年の4連戦を考えると、これはほぼ雲海を見たと言っても過言ではありません。
これは、リベンジ達成と言っても・・・ダメか(笑)
霧ボッチの名を返上し、miniぱぱに戻れるのはいつの日になるのか。
そんな憂さを晴らすように、東から昇ってきた太陽はゆっくりと暗闇の中から山々の稜線を照らし出します。
太陽が雲の上へと昇り、極寒だった大地にも温もりが戻ります。
夜も終わりを迎え、諏訪の町が起き出すと同時に
深夜から活動していたおっさんたちの肉体と精神は限界を迎えたのでした。
緊急連絡
朝を迎えたおっさんたちの体力ゲージは枯渇状態
一度解散し、体力回復に努めなければなりませんでした。
車からキャンプ道具をアウトドアワゴンに積み直し、車の積載スペースを空け、車中泊仕様にして車で仮眠
このあと、テントを張る予定ですが、「もうこのまま車中泊でいいんじゃないの」と思ってしまったことは言うまでもありません。
憎きは車中泊の快適さよ(笑)
そんな快適な快眠を妨害する1通の連絡が自宅にいるママから入ります。
「ごめん、事故にあった。」
そんな連絡きたら寝れるわけないじゃん。
とりあえず、この事故による怪我人はいなかったみたいで安心しましたが、そんな連絡を受け、血圧が上がってしまったので、高ボッチの一番好きな人工物「無骨なアンテナ」を求めて散歩に出かけます。
(第1駐車場からのアンテナ)
どの角度から撮っても映えるアンテナの凄さ
雲海がなくても、高ボッチにはアンテナがあるから安心です。
宿泊+日帰り=アーリーチェックイン
午前10時、管理棟の扉が開きました。
午前3時から写真撮影に勤しんだおっさん´Sは、この時を待っていたのです。
受付カウンターに並んで、チェックイン手続きをし、昨年と同じ、奥のスペースに今宵のベースを築きます。
集会場のサーカスBIGを拠点に、その付近にそれぞれの寝床を組み立て
あっという間におっさん´Sのテント村が出来上がりました。
早朝は凍えるような寒さだったのが噓のように、太陽で温められた高ボッチ高原は10月も終わりとは思えない温暖な気候で上着を脱ぎ棄て、今すぐにでもビールで喉を潤したくなります。
なのに、サーカスBIGの中では
轟々と燃え上がる炎
暑さなんて関係ない、これが、このテントの中でやる焚き火がこのキャンプの醍醐味なのです。
その炎を使って、鴨の肉を炙る。
溶ろけた脂が垂れ、焚き火に落ち、その煙で燻される鴨肉
これを肴に
カンパ~イ!
炙った鴨肉を口に放り込むと、焚き火で燻された香りが口いっぱいに広がり、ビールとの相性も抜群
うん、もうなに食っても旨いな。
最高にうまい食事に、持ってきた芋焼酎が進みます。
その結果、何を食べたかも覚えてないほど、酔いが回り、写真もほぼ撮らずで、一人テントに戻り、ご就寝。
そのまま、時は進み、夕暮れ時となりました。
秋の夕暮れ、睡眠からの覚醒
テントで爆睡すること約3時間、気が付けば夕暮れ
昨年は、絶景の宝庫だった夕暮れ時の高ボッチでしたが、今年はいかほどか。
大好きなアンテナに向けて、カメラを構えます。
しかし、空は雲が多く、昨年のように赤く染まることはなさそう
そんなときでも、アンテナは絵になります。
悠然と佇むアンテナは、それだけでも存在感が爆発してますが
隙間からこぼれる夕暮れの空を背景にすると、少しのオレンジ色なのにアンテナの存在感が一層引き立ちます。
アンテナに別れを告げ、散策開始
少し歩くだけで、すぐに絶景が見つかります。
さすが高ボッチ高原!
雲の隙間から零れ落ちる光が神秘的すぎる。
牧場の小屋を、昨年と同じアングルで狙いますが
(2023ver)
(2022ver)
昨年と同じ写真にならないのが楽しい。
ほぼ同じ時間帯に撮ってるのに、こんなにも違うものなのか。
これだからカメラはやめられません。
夕日は西へ沈み、変わるようにして、月が上がってきます。
さぁ、夜の部スタートです。
夜会のはじまり
夕暮れ時の高ボッチ高原を撮り終えたおっさん´Sは、続々と集会場に集まり始めます。
昼の芋焼酎がまだ残っていて、頭がガンガンしますが、コップに残っていた芋焼酎で本日2度目?3度目?の乾杯です。
やべぇ、頭痛い(笑)
そんことはお構いなしに料理が続々と出てくるのが、このキャンプのいいいところ
私からは、牛タンを使った「ビーフシチュー」とふるさと納税の返礼品だった「鹿児島産鶏のたたき」を差し入れます。
鹿児島県で定められた厳しいガイドラインに沿って作られた鶏のたたき
鶏を炙ったほぼ刺身と呼んでもさしつかえのないものですが、鹿児島ではポピュラーで普通のスーパーでも売っているソールフードです。
甘い薩摩醤油に付けて食べる、その味は絶品
目の前の焚き火では、豪快に塊肉が焼かれています。
このフォルム・・・・・見てるだけで、よだれが垂れる(笑)
夜も豪華すぎる食事に舌鼓を打ちすぎて、写真も撮らずに食べ続けてしまいました。
楽しい時間もどんどん過ぎていきますが、翌朝は4時起きで、出るか出ないかわからない雲海を狙います。
なので、夜も早めに終わり、就寝です。
セカンドチャレンジ
朝4時、仕掛けていた目覚ましのバイブ機能で目が覚めます。
しかし、外は真っ白の霧の世界
本日も霧ボッチパワー全開です。
なんか・・・・みなさん・・・・ごめんなさい。
こんな天気ですから、誰も展望台にはいかないのだと思ってたら、一人のおっさんがフットワーク軽く展望台へと向かうと言うので、諦めていた数人のおっさんが便乗して近くの展望台へと向かいます。
やばいな、この霧(笑)
先が見えないよ。
こんな霧なのに、一筋の奇跡を信じてカメラを並べます。
この霧の中、何が撮れるのか。
近くの山以外見えない濃霧ですが、信じることをやめません。
いや、信じるしかないのです。
3時間も4時間もかけて、雲海を撮りに来てるのに簡単に諦められるわけがない。
奇跡は信じる人間にしか起きないことを私は知っている。
しかし、無情にも時だけが過ぎていき、時刻は午前7時
霧は晴れることはありませんでした。
絶望感に打ちひしがれたおっさん´Sですが、その口から語られる言葉は少なく、背中から滲み出るのは悲しさだけ
今年の高ボッチでの雲海チャレンジも、昨年と同様に苦行という結果になり、高ボッチから眺める雲海は次回へと持ち越しとなりました。
本当に高ボッチ高原は雲海の名所なのか。
そんな疑心暗鬼に陥りながら下山すると、山頂の霧が嘘のように下界は晴れ模様
紅葉も水面に反射し、めちゃくちゃ綺麗
見たいのはこれではないのに、体は正直で、車を脇に止めて、降りてカメラを構えてしまいます。
「くそ~次回こそ、本当に次回こそは雲海を撮ってやる。覚えてろ、霧ボッチ!」
そんな捨て台詞を心の中で叫び、高ボッチ高原を後にしたのでした。
つづく
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